大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和25(れ)1075 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人齋藤富雄上告趣意について。

一件記録を精査すると、原審はその第二回公判において証人Aを訊問するに当り、

偶々本件と時を同じうして原審に本件と関連する別事件として撃属していた同人に

対する贈賄物価統制令違反事件の記録の一部を利用し、その訊問の便宜に供したに

過ぎないものであり、右記録を職権により証拠として提出したものでないことが認

められる。そして原判決においても、事実認定の証拠とせられたのは、右証人Aの

供述そのものであり、前示記録それ自体ではないのである。論旨はその前提とする

事実を欠き、採用の限りでない。

よつて旧刑訴四四六条に従い主文の通り判決する。

この判決は裁判官全員の一致した意見である。

検察官 松本武裕関与

昭和二五年一一月三〇日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 岩 松 三 郎

裁判官 澤 田 竹 治 郎

裁判官 齋 藤 悠 輔

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